町田音楽ネットワーク
今月の音楽人
(26 2003年9月号)
何も存在していない所に人の心を動かす「モノ」を創り出す。
その「モノ」には誰も触る事ができないし終わればその存在は消えてしまう。
そんな「モノ」をこの地域で創り出してきた人々を紹介していきたい。
― カフェレストラン L'assiette 山本 温子(haruko) さん ―
相模大野のいわゆる大野銀座を入ってすぐ右に緑に囲まれたテラス付きの素敵なカフェ・レストランがある。今までに「音楽人」として登場した平松さん、西山さん、コヤマさんたちも時々演奏しているカフェレストラン「ラシェット」。今月の音楽人は「ラシェット」のママさん 山本温子さん。 山本さんはここ相模原のご出身、ご結婚後、ここでお店の経営に関わるようになった。ただ、カフェレストラン「ラシェット」としてスタートしたのはつい2年前のことだ。「ラシェット」を始めるにあたって、山本さんご一家はアルプスに近い都市リヨン(フランス)に向かっている。料理とお店のイメージ作りをするためだ。 お高くとまっていない庶民のフランス料理の姿、酪農の盛んな地域の食文化、クリスマスが近づくとクリスマスのマルシェ(市場)が開かれるぺラーシュ広場、etc. 自家製のベーコンやスモークチキン(無添加)、白ワインと良く合う自家製のライ麦パン、赤ワインと良く合うラクレット(山羊のチーズ)、良質の乳製品で作るケーキ、パリの下町カフェに負けないと自負するクレープやタルトタタン、もちろんイギリスもののように胃もたれしない(笑)フィッシュ&チップス、ご自慢の料理のいくつかはリヨンでの生活の中から触発されたもの。でもけっして流行を追い求めたり、向こうのものをそのままコピーしようとしているのではない。目指すのはあくまでも相模原のカフェレストラン。 さて、音楽のお話、山本さんはもともと音楽のお店を考えていたわけではない。リヨンでふっと耳にして、購入したピアニスト 故Michel PetruccianiのCDが偶然のきっかけになったそうだ。ある日、お店でかけていたら外に漏れる音に気付いて飛び込んできたのが今月の音楽人(No.19)で紹介したピアニストの西山さん。「誰が弾いているの?」という質問から、やがて西山さんのピアノ演奏がお店で始まり、まずクラシック演奏家の輪が広がっていった。それから、すぐ近所のミュージックスクール・グルーブの企画ライブ、ジャズドラムの大御所坂田稔さんをはじめとする実はご近所ミュージシャンのライブ等々、今では相模大野の音楽ネットワークの一拠点と言ってもいいかもしれない。 最後に、山本さんが大切にしている「ラシェットのテラス」のイメージをご紹介。「野良猫の親子が横切り、アゲハチョウが夏みかんの木に卵を産みにひらひらと集まる。昼間こどもたちが楽しんだ木製のブランコは、夜はおとなが揺らしこどもにかえる。少しでも二酸化炭素を酸素に変えようと、植物が呼吸し続ける。」そんなお店です。(文:城川隆生) |
9/3(水) | 水曜日のうた会 |
9/12(金) | Le Son Franc 小泉直子(p)福田真司(b) |
9/17(水) | 水曜日のうた会 |
9/19(金) | 大井貴司ビブラホンJazz Trio |
9/20(土) | 増田祐一トリオ |
9/22(月) | ワイン会「酒とバラの日々」(ラテンミュージックライブあり) |
9/24(水) | 坂田稔トリオ |
9/26(金) | 坪健のダブルヴィジョン |
10/3(金) | 「インドの響き・シタール」田中峰彦 |
10/4(土) | 石井彰&フライド・プライド |