町田音楽ネットワーク
今月の音楽人

23 2003年6月号)

何も存在していない所に人の心を動かす「モノ」を創り出す。
その「モノ」には誰も触る事ができないし終わればその存在は消えてしまう。
そんな「モノ」をこの地域で創り出してきた人々を紹介していきたい。


―  ミュージシャン夫婦 sachiko&佐藤克彦 さん ―


 こっちの方の森の色が好きなんです。自然環境の中で音楽を製作したかったし、地域に根ざした活動もしてみたかった。都内は音楽情報も飽和状態だし、自分のギタースタイルを押し出して行くタイプなのでコマーシャルな方向性を考えているスタッフとのコミュニケーションに不自由さを感じて、・・・・・と語るのは克彦さん。

 katzちゃん(克彦氏)からこっちに引っ越そうと言われても抵抗は無かった。へーという感じ。今まで自分が生活していた所とは人とのコミュニケーションや自然との距離が全然違う、大切な事にたくさん気づいた、・・・・・と語るのはsachikoさん。

 今月の音楽人は厚木市の奥座敷「清川村」在住のミュージシャン夫婦 佐藤克彦さんとsachikoさん。裸足にワンピース、D-28を弾きながら歌うsachikoさん。そして、絶妙なバッキングをオープンDチューニングで奏でるギタリスト佐藤克彦氏。

 二人が出会ったのはsachikoさんの地元四谷のCountry Western Pub「Pinefield」。アルバイトをしながら歌っていたsachikoさんをファンハウスのプロデューサーが克彦氏に引き合わせ、共演が実現した。克彦氏はファンハウスレコードからアルバムを合計7枚リリース(XIE-XIE、KOZIMA)、スタジオワークやツアーサポートでも定評のある実力派ギタリストである。その克彦氏が初めてsachikoさんのバッキングをした時に、彼女はこう言ったそうだ。「邪魔じゃなかったよ。」(!?)

 sachikoさんは10代の頃からシンガー志向だった。Joni MitchellやLittle Featのカバーを歌わせたら、あの音楽が好きな人にはたまらない。しかもソングライターとしての才能も素晴らしい。克彦氏はこう言っている、いい曲かどうかの基準は本人が作りながら泣くかどうか(!?)ですね、与えられた情報や型で作るのではなくて、あくまでも自分の中で感情を盛り上げてできた曲が良い。sachikoさんも、歌っていて魂が輝くというか解放されるような瞬間を大切に表現したい、と言う。

 清川村は良い所だ、創作活動にも、育児にも、近所付き合いの中での互助精神も。しかし、ミュージシャンとして収入を得るにはなかなか大変な場所だと思う。克彦氏は郵便局でアルバイトをしている、庭に畑も作っている。でもこの「自由」な環境の中で着々とプランを実行に移している。それは自然をテーマにしたインストゥルメンタルアルバムや、スライドギターの大御所 日倉士歳朗とのダブルスライドギターアルバムの製作、等々だ。

 この夏のライブ予定は以下の通り、7月26日(土)にはアコジャムにも1年ぶりの登場!そして8月10日(日)は地元清川村宮ヶ瀬湖で開かれるチャリティー音楽祭サマーフェスタ!!(文:城川隆生)
【参考】→今月の音楽人14 宮ケ瀬サマーフェスタ代表 青山正和
さん 

【今後のライブ予定】

sachiko 佐藤克彦
* * *
6/17(火) 横浜グラスルーツ
20:00〜
GRAVY TRAIN
vo&slide gt 佐藤克彦
vo&slide gt
 日倉士歳朗
vo&spicy beet 丹菊正和
vo&b 関雅夫
vo&key 友成好宏
6/20(金)  @池ノ上Bobtail
19:00open 20:00start
charge¥1.300
* * *
7/21(月・海の日) 大磯すとれんじふるーつ
大磯音楽祭
7/25(金) 四谷メビウス
18:30open 20:00start
3stage
charge¥1.500

with 西山史翁(はんこ屋)
醍醐弘美
* * *
7/26(土) @町田AtoZ
町田音楽ネットワーク(MMN)主催
町田アコースティックJAM Vol.15
2003年 夏の巻

16:00〜
¥1.000(drink別)
8/10(日) @宮ヶ瀬野外音楽堂
第9回宮ヶ瀬サマーフェスタ

11:00〜20:00

1stアルバム(P.P.R.0001)
What a Beautiful Day
2003年リリース予定
 問合せ先:P.P.R.


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