中世の丹沢山地 史料集 index

丹沢 日向修験石造碑伝


 これらの石造碑伝は厚木市七沢のリハビリテーションセンター裏の馬頭観音近く(七沢495番地前の空き地)で厚木市郷土資料館の「石造物に親しむ会」の皆さんが2003年に発見したものです。2004年に私が調査して日向修験の碑伝であることを確認いたしました。一本が割れているように見えますが、上と下は別々の碑伝の残欠です。(その後、一本であるというご指摘を大野一郎さんから受けました) 厚木市郷土資料館(現 あつぎ郷土博物館)の大野一郎氏によれば、素材は近世の七沢石です。なお、現在は厚木市郷土資料館 あつぎ郷土博物館が保管しています。

◆石碑1(ヨコ30.4cm、タテ38cm、上部のみの残欠)
(中央上種子)
 カンマン(流れカンマン)・・・不動明王
(中央文字)
「奉祈○」(以下欠)
(右)
「七所大権現」
(左)
「五(三?)所大権現」

◆石碑2(ヨコ30.7cm、タテ84cm、上部と下部を欠いている)
(中央上種子)(上半分欠)
 カンマン?
(中央文字)
奉○天下泰平○日向山大先達○○○○○権大○○○○院教」(以下欠)
(右)
「大先達権大僧都大泉院隆賀當峯八度 権少僧都能光坊慶春當峯三度
 大先達権大僧都大蔵坊○○當峯九度 権少僧都西○坊○○當峯五度」
(右下)
「権律師林泉
(左)
「大先達権大僧都智大坊賢賀當峯八度 権少僧都○圓坊慶春當峯○度
 大先達権大僧都常蓮坊○○當峯七度 権少僧都圓光坊傳秀當峯三度」
(左下)
「以上同行」

2020/5/7 現物写真を再度読み直しの上修正
2006/5/28 城川隆生
【参考】『峯中記略扣 常蓮坊』