町田音楽ネットワーク
今月の音楽人
6 2002年1月号)

何も存在していない所に人の心を動かす「モノ」を創り出す。
その「モノ」には誰も触る事ができないし終わればその存在は消えてしまう。
そんな「モノ」をこの地域で創り出してきた人々を紹介していきたい。


―  ギタリスト 酒井 泰三 さん ―


 1983年、古澤良治郎グループ(のちのPapa-R)に参加。1984年、近藤等則IMAに参加。同バンドにて、韓国に、日本のバンドとしては、戦後初めて招待され、ソウルで演奏。(1985年ソウルミーティング) 1986年より、毎年恒例のヨーロッパツアーを開始。1988年には、オーストラリア、香港、マカオと環太平洋ツアー。1994年IMAが解散するまでに、同バンドは、九枚のアルバムを製作、ヨーロッパ、アジア、オーストラリア、アメリカなど、十八カ国をツアーし、国際的に高い評価を得る。1993年、初ソロアルバム、「EAT JUNK」をワーナーミュージックジャパンよりリリース。

・・・・・・さてさて、この人は誰だ?実は町田のギタリストなのです。その名は酒井泰三さん。結構ぶっ飛んだ人です。写真を撮ってお話しているだけでもわかります。

 酒井さんは鎌倉市出身、バイオリンを幼少の頃より弾きこなし、末は・・・・。ところが、お兄様の影響が中学生酒井さんを襲います。クリーム、ジミヘン、・・・・。ギタリスト酒井さんの誕生です。その頃入手し、今だに持っているギターがハニーのボディーにピックアップがファーストマンという代物。純でまっすぐ、物を大切にする人です。桜美林大学モダンジャズ研究部(MJA)に入部してからはギタリストとしての活動が本格化し、この町田から都内、そして世界へと羽ばたいて行ったわけです。

 もちろん現在も町田在住です。音楽性はROCK、BLUES、JAZZ、FUNK、R&B、TECHNO、ノイズ、民族音楽などをミクスチャーした、次に何が出るか予想がつかないスタイル。経歴から言ってジャズギタリストかなと思ったら大間違いで、どうやら酒井さんの頭に音楽ジャンルは無さそうです。あえて言えばホントのフリーミュージック。なにしろ今後の抱負は「どこかにオリエンタルなものを世界に流したい。」「アジアのロックでありたい。」、その志に惚れます。

 酒井さんとお話していると、こんな言葉が次々に出てきます。「今のメジャーの業界はいいものを愛情を持って伝えるという事をしていない。」「ローカルヒットが生まれない日本の文化状況はおかしい。」「Liveで伝える事が一番本当のことで、音源やカラオケでは全てが伝わるわけは無い。」いちいちごもっとも。もうそれはこの町田音楽ネットワーク(MMN)の理念そのもの。

 さて、そんな酒井さんの今後の活動予定ですが、
 1月16日、ご自身のバンドElectric−Nomad
佐藤研二(b)、佐野康夫(ds)、太田惠資(vln)の新CD「ELECTRIC NOMAD LIVE! JIRO Break Amphead!」をリリースします。レコ発ライブは16日当日、高円寺次郎吉(03-3339-2727)、19:00スタート。また2月7日には「ギタージャンボリー」というスーパーギタリスト勢揃いの企画ものもあります。(吉祥寺スターパインズカフェ)

 ギターを習いたい人、成瀬駅前で教えています。エレクトリックギターの先生です。まだ成瀬で講師を始めて間もないので今なら入れます。連絡先はソピック音楽教室(町田市南成瀬1丁目、042-728-8784)

 ぜひ一度、町田あたりで演奏する酒井さんを見てみたいですね〜。そうそう、酒井さんはこんな事も言っていました。「DJとセッションしてみたい。何も決めずに思うがママに。」
(文:城川隆生)



酒井泰三オフィシャルHP


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