町田音楽ネットワーク
今月の音楽人

4 2001年11月号)

何も存在していない所に人の心を動かす「モノ」を創り出す。
その「モノ」には誰も触る事ができないし終わればその存在は消えてしまう。
そんな「モノ」をこの地域で創り出してきた人々を紹介していきたい。


―   パーカッション奏者 大久保 宙さん ―


 今月の音楽人大久保さんは玉川中央幼稚園、町田第5小学校、南大谷中学校、山崎高校出身という町田発、世界をまたにかけて活躍しているミュージシャンだ。さらに紹介すると、世界各国でコンサートやワークショップを行ってきた若手パーカッショニストである。また、世界で初めてプロフェッショナルMIBURI(!)奏者として活動する唯一のアーティストでもある。ところで皆さんはMIBURIをご存知だろうか?私は一度テレビで拝見した記憶がある。何だか不思議だった。

 なお、大久保さんは演奏家としての活動だけにとどまらず、音楽プロデュース、音楽療法、子供リズム教育、講演会などの仕事も行っている。
* 共立コミュニケーションズアーツ 音楽プロデューサー

 以下、現在に至るまでの音楽プロフィールを紹介しよう。
 1996年、アメリカのマサチューセッツ州のパクストンでデビューソロコンサート。日本でのソロコンサートデビューは1997年、相模大野グリーンホール。以後毎年ソロコンサートを行っている。

 1997年夏、コネチカット州にあるHartt Schoolof Music at Univ. of Hartfordの大学院(GPD)で勉強をしながらパーカッションのコンサートのほかに最新テクノロジー楽器“MIBURI”“Zendrum”を使った演奏活動を始める。アメリカの東海岸でいくつも新聞にとりあげられWorcester & Gazzeteでは新聞の表紙を飾った。

 日本でも自分で企画したソロコンサートをさかんにおこない、それと同時にパーカッショントリオ“おこもち”を結成しグループ活動もおこなった。三味線の杵屋佐三造氏とは九州を回るデュオコンサートツアーを行う。アメリカでのコンサートの間をぬって、川崎クラブチッタで行われた“オリエンタルナイト5”でソロ演奏 をする。

 海外公演の中でも中国での2度目の公演は日本大使館後援のもと演奏会を行う(北京で行われたコンサートはアジア20カ国に衛星放送された)。1998年に入ってから大学での講義にも力をいれ、パーカッション&音楽テクノロジーを講義のテーマとしている。

 現在、ソロコンサートのほかいろいろなアーティストとのジョイントコンサート、フェスティバルの参加に力をいれている。またICAM(Hartford)やSPECTRA(CHICAGO)の招待で、作曲の講義(ワークショップ)でも活躍。1998年夏にはアメリカ、ヨーロッパ(10ヶ国)、アジアと回る大きなコンサートツアーを行った。

 また日本では東京国際音楽療法専門学院で特別ワークショップを行った。1999年には3度目のヨーロッパツアーでスウェーデン、デンマークまで活動範囲をのばし、24歳の若さでパリ音楽院やステュットガルト音楽大学、マインツ音楽院、アクロン大学、バークリー音楽院、ローランドヘイズ音楽院、シカゴ芸術学院、コロンビア・カレッジ、桐朋学園大学などでの特別講義も行っている。

 10月の韓国での海外公演では、マリンバの巨匠、安倍圭子とのデュオを行い好評を博す。最近の音楽プロデュースは、箏奏者の保坂由佳ファーストアルバム「Will-心の華」とJ・DNAアーティスト・コンサートシリーズやコンサートイベント“ミュージックサーカス”などを担当している。・・・・・・・・。はっきり言って経歴に圧倒される。もしかして町田って世界文化の中心地かな? ―>Hiroshi Chu Okubo Official Page 2001
 (文:城川隆生)

”Spice”(JDNA2002 \2800税込)
↓発売元:共立コミュニケーションズ株式会社 J・DNA RECORDS

     
”I AM”(2000年 BQR-2011税込価格 \1,500税込)
発売元 BQレコード(Mエンタープライズ株式会社)



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