中世の丹沢山地 史料集 index

 雄山閣 『新編相模国風土記稿』第2版(1998)の愛甲郡巻之四「八菅村」の異同箇所

項目 雄山閣版 第二版(1998) 鳥跡蟹行社版(1888) 国立公文書館内閣文庫本(明治初?) 『相州八菅山書上』(文政九年)
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【役帳】曰
内藤左近将監三十貫、… 内藤左近将監三十貫。… 内藤左近将監。三十貫。…
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蛇形山
蛇形山と名けしとなり 蛇形山ト名ケシトナリ 蛇形山ト名ケシトナリ
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口池
水涸て蹟に石標を達 水涸テ蹟ニ石標ヲ達 水涸テ蹟ニ石標ヲ達。 口池跡ニ印之石有之
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子生尾
子生尾 奈之尾 子生尾 奈之尾 子生尾 奈之尾 子生尾 ナシオ
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應永二十六年勧進帳
曰、夫以當者、… 曰。夫以當 者。… 曰。夫以當者。… ※『応永二十六年勧進帳』
曰夫以當者…
自都天降臨此山時、八本… 自都天降臨此山時。八本… 自都天降臨此山。時八本… ※『応永二十六年勧進帳』
自都天降臨此山時八本…
和合因縁憑縦亦宿縁薄… 和合因縁憑縦亦宿縁薄… 和合因縁憑。縦亦宿縁薄… ※『応永二十六年勧進帳』
和合因縁馮縦亦宿縁薄…
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六石六斗の御朱印
天正・元和・寛永の御朱印には 天正元和寛永ノ御朱印ニハ 天正元和寛永ノ御朱印ヲバ
寄進八菅山殊寺中不入… 寄進八菅山殊寺中不入… 寄進八菅山。殊寺中不入… 殊寺中可為不入者也
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△海老名源三季貞墓
五輪塔にて高四尺、梵字を彫す、 五輪塔ニテ高四尺。梵字ヲ彫す。 五輪塔ニテ高四尺。梵字ヲ彫す。 海老名季貞墳 石塔梵字之外無銘
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應永二十六年勧進帳
宜哉八丈八手之玉幡… 宜哉八丈八手之玉幡… 宜哉八丈八手之玉幡。… ※『応永二十六年勧進帳』
宜哉八丈八手之玉幡…
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本尊ほか仏像
如来 如来 如来 如来(詳細な図像あり)
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如来
慶長十九甲寅四月十五日と 慶長十九甲寅四月十五日ト 慶長十九年甲寅四月十五日トアリ 慶長十九甲寅四月十五日
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三十箇所の行所
二十四番金色嶽、二十六番千手嶽、 二十四番金色嶽。二十六番千手嶽。 二十四番。金色嶽。二十六番。千手嶽。 廿四番 金色嶽
     弁財天四天童子
     同断(深山ニ而村不相分)
廿五番 十一面嶽
     帝釈天世無畏大士
     同断

廿六番 千手嶽
     観世音天童
     同断
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脇差刀
長船義清とあり、 長船義清トアリ。 長船義清トアリ 長船義清
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天文二十一年碑傳
一基は長六尺餘幅一餘、 一基ハ長六尺餘幅一餘。 一基ハ長六尺餘。幅一餘。 竪六尺余 巾一
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正応四年碑傳
松田僧正の建所唵正應四年… 松田僧正ノ建所唵正應四年… 松田僧正ノ建所唵正應四年… 唵  正應四年…
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脇坊
… 西之坊  圓秀坊 … … 西之坊  圓秀坊 … …  西之坊  南正坊  秀圓坊  圓秀坊  …   同断(准年行事格)
   南正坊
 一 本尊 不動明王 立像七寸余
              一派先徳作
              正徳二年銘有之
  同断(准年行事格)
   秀圓坊
 一 本尊 不動明王 座像三寸余
              作物ニハ無之候
… 教學  代坊  金蔵坊 … … 教學  代坊  金蔵坊 … … 教學  代坊  千代坊  金蔵坊 … 退転之分
 教学 代々坊 千代坊 金蔵坊 …



 『新編相模国風土記稿』編纂のために昌平黌地誌調所が各所から提出させた『地誌調書上』のうち、2017年に発見した八菅山光勝寺の書上を史料の一つとして日本山岳修験学会第38回学術大会で研究発表「聖護院蔵『相州愛甲郡八菅山付属修行所方角道法記』と入峰空間考」を行いました。これは近日中に論文として発表いたします。

 また、2018年は、やはり2017年末に発見した大山寺と大山町の書上を分析し、八菅山の分析と合わせて研究発表を行う予定です。この作業の中で、『新編相模国風土記稿』の刊本と内閣文庫本、そして書上の内容の異同がとても多いことに気付き、これを慎重に扱わなければならないと実感いたしました。研究情報の共有のために気付いた異同点を漸次公開いたします。

(2018/7/11 城川隆生)
【参考】国立公文書館内閣文庫本『新編相模国風土記稿』